私の祖母は 2018年に100歳になります。
昨年の夏に「白寿」のお祝いをホテルで行ないました。
とても元気で、うれしい限りです。
5人の子供に恵まれ、孫も曾孫もたくさん参加しました。こういう集まりはホントにうれしいですね。
叔父がこんな話をしてくれました。
戦後、まだ若い祖父はシベリア抑留になり、復員がずいぶんと遅れたそうです。
祖母は祖父が戻るまでの間、夫の田舎になる千葉の農家に 小学生の低学年の子供二人と身を寄せていました。
慣れない農家の仕事を一生懸命にしていたそうです。この子供は私の母と、この話をしてくれた叔父です。
ある日、畑の向こうに復員兵が立っていて、「お父さんが帰ってきた!!」と子供二人が駆け出していきます。
そして、あとから夫に向かって駆け出した祖母は、ついに子供たちに追いつき追い越し、一番に夫に駆け寄り、「かじりついていた」のです。
叔父が言ったこの言葉で どれだけ夫の帰りを待っていたのかを想います。ドラマのようなシーンが浮かびます。
この後、3人の子供が生まれて、母の兄弟は5人兄弟になったのです。
5番目になる末の妹が、沖縄でテキスタイルデザイナーをしています。
沖縄の材料を使った生地開発もしています。
ハイビスカスの繊維から作った生地。
叔母が作ったこの生地で 祖母のエピローグドレスをつくりました。
ハイビスカスのもつ「死後の幸せを願う花」の意味がわかった時には驚きました。
娘と孫の作ったエピローグドレスを着てほしい。と、用意しています。